日本人学校等学校採用教員 現役学校採用教員レポート
Tさん
ダブリン補習授業校(ダブリン日本子女補習校)・さくら幼稚園
2021年度赴任
前職は教育委員会
応募のきっかけ
海外子女教育振興財団のホームページを見て。
学校の様子
幼稚園12名、小学部28名、中学部9名と小規模な学校です。子どもたちは、月〜金はそれぞれの現地の学校に通い、土曜日1日補習校に通ってきて日本の学習をします。週1日5時間の集中した学習を行います。この環境の中、日本より少ない学習時間で日本の子どもたちと同等の学力の育成を目標にしています。学校と各家庭との強い連携のもと学力と豊かな心の育成を図っています。家庭教育と補習校での教育の密な連携無くしては学力、豊な心の育成はかないません。家庭との連携が大きなカギとなります。ダブリン補習校の子どもたちの頑張りはすごいものがあります。昨年度は、一般入試を突破し、都立日比谷高校に進学しています。
教える先生方は、アイルランドに大学留学や語学留学で来た人たちです。留学の期間の関係で短期間勤務になってしまいますが、子どもに対する熱意溢れる人たちが集まってくれています。(先生の確保が大きな課題ですが)先生方と子どもたちの活気と明るい笑顔が学校には溢れています。保護者の補習校の教育に対する理解は深く、家庭の温かく強い支援のもとスムーズな学校運営が出来、成果が子どもたちの成長となって現れています。この自然豊かなアイルランドの首都ダブリンで、豊かな経験を通して、将来グローバルな人材として世界の中で活躍する為の力を子どもたちは育んでいます。校長・事務長・担任としてしなければならない仕事は多くありますが、その苦労の分だけ子どもたちが自分たちの成長の姿でかえしてくれます。
現地での生活
コロナのロックダウン中のヨーロッパに向け、空席のいっぱいある飛行機に乗って、人がほとんど見当たらないダブリン空港に妻と二人降りたちました。アイルランドでの生活がスタートしました。ここで頑張って学ぶ子どもたちに一日も欠けることのない補習校での学びを保障することを第一に考え、絶対に補習校を休校にしないことを目標にしました。コロナにかからないという配慮を第一に生活を送ったため、アイルランドの国や人々と触れ合う機会はほとんどなかったです。しかし、語学面で力が無く、生活面で困った時は、隣人などアイルランドで暮らす人々に助けられました。ここでも人の温かさを知り、支えられたアイルランドの生活であったと思います。
これから応募を考えているかたに一言
海外の補習校で学ぶ子どもたちは、これからの日本の宝物です。彼らと一緒に悩み汗を流して学ぶことは、あなたにとって大きな学びと、喜び、そして大きな感動を与えてくれると思います。
ダブリン日本子女補習校
授業
運動会
ダブリンの市街
一日のスケジュール
08:00 学校着 | 妻と二人で学校の準備をします。(校舎の安全確認、破損個所、各教室の状態確認 等) |
09:25 講師打ち合わせ | この15分間で今日の学校の目標を講師の先生全員に伝え、理解してもらいます。この15分が勝負です。 |
09:50 授業開始 | 午前中、2時間 国語と算数の授業を行います。小学1年生です。 |
11:25 昼食 | 子どもたちと楽しく昼食、その後は外で思いっきり遊びます。 |
昼休みは、校長の仕事をしなければならないことが多いです。(転入面接、採用面接、教育相談など) | |
12:15 3時間目 | 国語、算数で2時間。5時間目は、国語や算数や道徳をします。 |
14:40 5時間目終了 | 小学校1年生は帰る支度が大変です。「もう帰るの」といった嬉しい声が聞こえてきます。しかし完全下校までたった20分、時間が無くて大慌てです。 |
15:00 学校施錠 | 警備員さんが完全施錠されます。忘れ物は、来週まで手もとに戻ってきません。 |
このわずかな時間に学校の最終確認をして、現地校に引き継ぎます。警備員さんと競争です。(いつも、警備員さんや先生方に助けてもらっています。優しいスタッフに恵まれています。) | |
16:00 校長住宅 | 学校から持ち帰ったの荷物の整理。本日の提出物の確認。先生方からの報告資料の確認。 |
1年生の授業記録作成。保護者や講師の先生への相談対応。 | |
今週の反省と次週への課題の具体的確認と対応。等々です。 |