海外学校関係者の方
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在外教育施設事務長会議 2015年度開催内容 分科会D-欧米地区・日本人学校<8月7日(金) 14:20-15:50>
情報交換&フリー協議
- 税務局の書類には、中国の個人所得税について派遣教員は課税の対象と記載されている。以前は、外国の企業誘致するために、優位な対策が多くあったが、現在、元々の法律に戻ろうとしている。各地域によって、対策・理解が異なっている
- スクールバスの警備員に、銃などの武器を持たせたほうが良いのではという意見があった。しかし、逆に銃を携帯していることで目立ってしまいテロリストに狙われるかもしれないという意見もあり、結局目立つものは携帯していない。ただ、棒はバスに備えている。
- 治安が不安定なのでスクールバス内において、外から子どもが見えないようにカーテンするようにしている。また、スクールバスの乗降ドア付近は特に狙われやすいため、子どもを座らせないようにしたり、外から見えるバスの表示に「ジャパニーズスクール」というのは明記しないようにしている。
- スクールバスの警備を見直し、通常の添乗員以外にバスドア付近に乗車する警備員を付けた。このことにより、その警備会社の事務所を、万が一の際、避難場所として使用できるなどの利点がある。
- 避難訓練は、1学期に1回ずつ、色々パターンを変えて実施している。主にはスクールバス登下校時の避難訓練である。
- スクールバスのルートについて色々と保護者からクレームがつくことがあるが、安全なルートは厳選しているので柔軟に対応することは現実的に難しい。時間やルートは変えていないがスクールバス自体を1週間ごとに取り替えし、狙われにくい対策をとっている。
⇒スクールバス自体を替えるというのは盲点で、良いアイデアと思ったので是非取り入れたい。時々保護者からスクールバスが狭い等のクレームがあるが、安全対策という理由で、定期的にスクールバスを替えることとしたい。 - 日本人が住む住居地も多様化しており、スクールバスがあれば日本人学校に通えるので検討してほしいという保護者の意見がある。しかし、児童生徒数を増やしたいが、安全面とコストを重視し現エリア以外は走らせないと決めている。
- スクールバスには非常時用の備蓄は水くらいしか置いていなかったが、講演を聴いて他にも用意することを検討したい。
- バスの窓には飛散防止フィルムを貼るようにしている。
- 通常学校の警備は、門での警備員が24時間、6人体制で対応し、また地域の警察署にお願いして、私服警官に1日2人体制で24時間巡回をしてもらっている。
- 学校の近くに大きなホテルがあり、そこを水泳学習でも活用しつつ、非常時の避難所にもさせてもらっている。近くにモスクもあり、もし何かあれば避難させてもらうことになっている。
- 日本人と現地の人とは安全の意識に大きな差がある。日本語のできる現地スタッフには何か危険情報があれば教えてと伝えているが、現地スタッフから聞くことは少なく、派遣教員から聞くパターンが多いなど、危機意識に差がある。
- 門を監視するカメラがあり、職員室でモニターしているが、テロに関連して安全対策を見直した際、運動場の隅まで見えるようにカメラを追加設置した。また、門の警備員用にも運動場の隅が見えるモニターを追加設置した。
- 警備員の中には日本人もいるが、日本の警察および自衛隊の出身である。また、夜の警備には昼間と異なり警備員の人数が減るため、補助的な存在として番犬も活用している。
- 安全対策の結果、2重ゲートにしたり有刺鉄線を付けたりすることがあるが、子どもたちに不安を与えすぎないように学校の景観には注意を払っている。
- 危険情報について、大きな事案であれば在留届を出している方には在外公館、日本人会から連絡が行くようになっている。
- 危なくなったら、休校等について校長と相談し決定するが、その際、近隣のインター校等にもヒアリングし参考にしている。こういうときのためにも現地校交流が大事である。
- 在外公館からの安全関連の情報は様々なことを確認してからなので、基本的に情報が学校まで届くのは早くはない。現地進出企業の中には、危機管理室があり、そこからの情報が迅速で有益となるケースがある。
- 危険な状態になったとき、日本へ一時帰国(退避)するのは比較的容易であるが、学校を再開するときの判断は難しい。
⇒外務省の危険情報がひとつの判断基準となる。
- 現地スタッフの雇用の問題は、揉めると事件化するケースがあるので注意すべきである。直接雇用と間接雇用があるが、直接雇用の場合、契約期間途中で解雇すると感情的になったりして問題になりやすいため、派遣会社からの間接雇用契約の方が低リスクの場合がある。
- 雇用契約のサインが学校長、運営委員長であるなら、交渉は彼らが矢面に立つべきだが、場合によっては言葉の問題等で敬遠され、事務方が行うこともある。業務を明確にしないと板ばさみになり、問題を擦り付けられてしまうこともあるので、事務方がどこまでの役割と責任を担うのか、しっかりと明文化する必要がある。
- 裁判になったら通訳が必要となるが、その国のいろいろな風習があるため、費用はかかるが、現地政府公認の通訳を雇うことが好ましい。
- 学校の弁護士は、雇用に関する問題が多いので、できれば労働法に強い人が好ましい。
- 一般的に裁判では決着がつかず、お金で和解というケースが多い。
- 現地スタッフを早期退職させたことがある。交渉の際、運営委員長に間に入ってもらい、話し合った内容は録音し、慎重に段取りして物事を進めた。結果、裁判にならず、最終的にはサインしてもらい、その後も揉めてはいない。
- 個人差やその国の風習もあるが、訴訟になった場合、裁判に臨むには自分自身が理論武装しないといけない。理論武装して戦略を立てたうえで弁護士を活用することが大事である。このような姿勢が一番大切な学校の安全対策かもしれない。
- 裁判は長引かせると精神的にもよくない。問題は1人で抱えないで、弁護士など専門家と密に連絡をとって信頼関係を築いていくことが重要である。これに伴いいろいろなことを勉強していかねばならないが、代わりに安心することができるし、安全対策にもなる。
以上