海外学校関係者の方

在外教育施設事務長会議 2015年度開催内容 分科会C-アジア地区<8月7日(金) 13:00-14:00>

安全対策について

◆犯罪・テロ対策
◆スクールバス
◆イベント対応(学校施設貸し出し)
◆緊急連絡網
◆避難訓練等

犯罪・テロ対策


 <ガードマン>
  • 一昨年、泥棒に入られた。主な原因はガードマンの鍵の閉め忘れであったため、警備会社担当に連絡し配置替えを依頼した。他のガードマンにとって良い刺激となったが、やはり防犯には人による警備が必要である。
  • しっかりガードマンが働くようにアメとムチで、うまくコミュニケーションすることが大事である。
  • 銃をもっているガードマンなので万が一を考えると不安になる。また、保護者からクレームが来る。
  • ガードマンの他に地元警察が常駐してくれる。 ・ 地元警察は登校時に来てもらっている。
  • 外務省のガードマン謝金申請をしているが、ISの影響で昨年1か月間は9割負担をしてくれた。
  • 地域により外務省のガードマン謝金の割合が異なる。

 <校内立ち入り>
  • 校舎はオープンであり、その気になれば侵入されてしまう。完全に侵入を防ぐのは不可能である。
  • 入校の際は写真付きのカードキーを必ず利用している。
  • ガードマンは勤務交代制なので、入校時、教職員も身分証を見せている。
  • スクールバスを入り口につけるため、そのまま素どおりで入校している。外部からの車両については、通行証を貼ってもらっている。またガードマンが鏡付きの棒で車体底のチェックを行っている。近隣のインター校では車が入る度に高いフェンスが上下している。
  • 児童生徒には入校カードをもたせているが、現状は詳細なチェックは行えていない。

 <近隣対策>
  • 運動会前に近隣には多数の贈呈品を用意して配った(実際には学校に取りに来てもらった)。
  • 現地の行政指導で周りはフェンスにしなければいけないが、プールに外からものを投げ込まれたことがあった。ネットを張ったり対策したが、S社などが国内になく、在外公館の警備会社出向の方に相談した。専門家のアドバイスが必要。
  • 校長と協力してネットを設置して、ものを投げ込まれたりされないように対策した。
  • ビルが隣接しており、侵入されてしまう可能性があるがその対策はない。

 <監視カメラ>
  • 現状はないがこれから設置をしたい。
  • 16台所有。モニターは教頭に任せているが、ずっと見ることは不可能である。カメラ設置の目的は、防犯対策と校内の児童生徒間での状況の把握の2つある。
  • 防犯用と子どもの怪我などの記録のため使う。ケーブルは高額であるがカメラ自体は3万円〜5万円位。
  • 今はケーブルがないもので、飛ばして画面で確認できるものを利用している。ドライブレコーダーは安価であり、これを反対に向けて車内のカメラとして使われることもある。
  • 特に夜間の職員の勤務の監視用として利用している。8月以降、バスの中にも設置を検討している。
  • バスの中にはカメラを設置している。目的は車内での子どものけんかやいじめを確認するため。

スクールバス

  • 全部で7台所有している。バスには無線があるが、一度も使用したことはなく、何かあったときは携帯電話で対応してきた。バス会社は零細企業で、安全面を全て任せられず、PTAが対応してくれ、細かくメールをしてくれる。現地当局よりバスは黄色く塗るように指摘があったが学校名を外すのに苦労した。
  • PTAが安全についてバス会社等に対応してくれるが、間に入ることもあり大変。熱心なのは良いが、そもそもPTA自体必要ないと考えている。
  • 当初バス利用者会があったが、大きな組織になりルール等が乱雑になったりしたため、2年間程かけて組織を簡単にした。現在は会長がいるものの機能していない。

イベント対応(学校施設貸し出し)

  • 学校施設は、主に日本人会のソフトボール大会等に貸している。事前登録制で、部活がない日、保護者(児童生徒含む)が対象としている。
  • 貸し出すときは、シャッターを閉めて教室内に入れなくしている。日本人会から教室を使いたい申し出には大反対をした。学校施設は日本人会の所有物ではないかと言われたことがあったが、子どもの安全を第一に考えている。
  • 事前説明会に参加した日本人クラブ・同好会のみが対象。学校行事がない土日で、有料にて学校施設とグラウンドを貸している。体育館は3時間で千円程度。邦人社会に協力したい。貸し出しにリスクはないと考える。
  • 児童生徒がいないときに限り、利用者リストを提出してもらう条件で体育館・グラウンドを貸し出ししている。
  • 日本人会への貸し出しをしている。使用した施設や備品が磨耗や破損した場合の修繕費は、あくまで現状復帰を基本とし利用者側の負担にしている。
  • 塾関係者等の外部者が保護者に混ざり、学校に入ってくることがある。対応が難しい。
  • 塾のバスは入校させていない。外部者は入れないようにしている。

緊急連絡網

  • SNSシステムは高額なため、今は電話連絡で対応している。
  • 電話連絡をしている。以前SNSを試みたが、7割程度にしか伝達できなかった。
  • SNSを使っている。登録すると在外公館からのメッセージを受信することができる。
  • SNSを利用し、送信できない場合は教員にできる限り対応してもらい、届かない10件程度は電話対応している。
  • 現在はSNSだが、以前の電話の伝言方式は評判が悪かった。国際結婚の家庭では言語の問題があった。

避難訓練等

  • 学校施設を使っての本格的なテロ対策訓練の申し出があったが、児童生徒の影響を考慮し断った。
  • 不審者対応の訓練を、在外公館より指導され今年度より実施する予定。
  • 現地警察に相談して、その協力のもと訓練をしている。
  • 体育教師が不審者役となり、サスマタを用いて訓練を行っている。
  • 当校では、国の決まりもあり、サスマタ等は所持できないため、原則不審者には素手で対応しなくてはならない。
  • 避難訓練は限界があると考える。テロは論外としても、周囲がビルという立地の当校では、人の侵入については全て防ぐのは不可能である。
  • 以前保護者から「学校にパニックルーム※はあるか」、と聞かれたことがあった。向かいのブリティッシュスクールとは、有事にお互いを避難場所として提供し合う協定がある。(※セーフルーム(safe room)とも言う。強盗が入ってきた場合に逃げ込み、外部に連絡をするための隠し部屋など)
  • ブリティッシュスクールに無断で訓練を実施され、いきなり避難場所として使われたが、防犯意識の高さを感じた。
  • 近くの学校で爆弾設置の予告があり、児童生徒が避難してきたことがあった。体育館を開放し、水を配ったり1日中の対応となりとても大変であった。
  • ISの件でテレビ局の取材を受けたが、文部科学省より指導があった。それ以降、マスコミには注意している。
  • マスコミにはどう伝えられるか分からないため、原則どんな取材でも受けないようにしている。
  • 当校では各教員がマスターキーのコピーを所有しているがコピーキーの管理がされていない。また、職員室に保管している特別教室等の鍵を保護者へも貸し出しているため、管理面で対策を練りたい。
  • 教頭と事務長、ガードマンの代表者のみマスターキーを所持している。
  • 当校では、鍵からカードキーに変えた。カードキーは入校した人物の特定もでき、非常に楽である。

以上