海外子女教育ニュース
海外子女教育関係人事(2023年6月号)2023.06.01
◆就任挨拶◆
文部科学省総合教育政策局国際教育課長 児玉 大輔
4月1日付けで文部科学省総合教育政策局国際教育課長を拝命しました児玉大輔と申します。どうぞよろしくお願いします。
在外教育施設は、国際理解教育の最前線。そこで学ぶ子供たちは、母国とは異なる文化や言語環境の中で暮らしながら、教育という営みを通じて日本とつながります。日本国内にあってはなかなか体感することのない「マイノリティとしての感覚」は、他者に対する寛容性を養い、自らについて発信することの重要性を体得することに必ずや役立つはずです。
また、在外教育施設は所在国において日本を紹介する窓のような存在であるとともに、特に日本人学校や補習授業校は、現地の邦人コミュニティの発意によって設置され運営されてきた、いわば生粋のコミュニティ・スクールです。デリーで勤務していた時代、日本語学習者のスピーチコンテストを開催する際は、日本人学校の先生方に多大なる協力をいただきましたし、日本人学校で開催される夏祭りは邦人社会と現地の日本ファンが交流する盛大なイベントだったことを懐かしく思い出します。
在外教育施設にかかる初めての法律が成立し、それを受けた基本方針が策定されるという大きな節目の時期に、その振興という大役を任されて身が引き締まる思いですが、子供たちの学びを支え、先生方の教育活動を支え、もって海外で仕事に生活に奮闘する保護者の皆様のご期待に沿えるよう、微力を尽くしてまいりたいと思います。この分野の先達の皆様には、温かなご指導と、些細なことでも結構なので様々現場の情報をご教示いただけますようお願い申し上げます。
〈略歴〉香川県高松市出身。平成11年(1999年)文部省(現文部科学省)入省。埼玉県教育局生涯学習文化財課長(出向)、高等教育局専門教育課課長補佐、在インド日本国大使館一等書記官(出向)、高等教育局視学官(併)私学助成課私学助成専門官、厚生労働省医政局医師臨床研修推進室長(出向)、文化庁国際著作権室長、内閣府政策統括官付参事官(青少年企画・支援担当)(出向)を経て現職。