海外子女教育ニュース
全海研、第49回全国研究大会を福島県で開催(2022年9月号)2022.08.24
全国海外子女教育国際理解教育研究協議会(全海研)は8月5・6日、福島市において今年度の全国研究大会をオンラインを活用して実施した。大会の詳細は全海研のホームページに掲載されている(http://www.zenkaiken.jp)。
全海研は日本人学校や補習授業校への派遣教員経験者が結成しているNPO法人で、1974年に発足。海外子女教育・帰国子女教育・国際理解教育・外国人子女教育・日本語教育・補習校教育・教員研修教育の実践と研究のため、各都道府県組織と連携しながら活動を続けている。
全国大会は発足の翌年から開かれていて、今年は「『世界と子どもをひらき、つなぎ、つむぐ教育をめざして』〜ネットワークでつむぐ、明日の教育〜」がテーマ。
初日は全国の地方組織代表者を対象に、全国代表者会や研究担当者会、ICT担当者会が実施されたほか、文部科学省による講話があった。
一般公開された2日目は、全海研の滝多賀雄会長と文部科学省総合教育政策局国際教育課の石田善顕課長があいさつに立ち、日ごろの支援に感謝するとともに、それぞれ現場の教師に向けて、「今後の国際理解教育・グローバル教育において、実質的に可能なことをどう行動するかを考えることが大切」、「在外校の子どもたちはグローバル人材の原石。在外での充実した教育、および帰国後にその経験を生かし広めていくことが期待される」と述べた。
続いて海外子女教育振興財団の綿引宏行理事長が登壇し、「在外教育施設における教育の振興に関する法律」の成立に大きく貢献した全海研の活動に敬意を払うとともに、今後、世界が混とんとしていくなか、求められる力は人間にしか持てない「誠実さ」「思いやり」「敬意」であり、学校教育の重要性がいっそう大きくなると話した。さらにJOESが9月6日にスタートさせる「Davos Next」についても、まさに「世界と子どもをひらき、つなぎ、つむぐ教育をめざして」いると紹介した。
その後、元帰国生で本誌のライターでもある在外教育関係ジャーナリストの古家淳氏が、過去の取材記事をふり返り、自身の体験も踏まえて「帰国生としてのアイデンティティの遍歴」と題した記念講演を行った。帰国生にとって「ふるさと」とは? 「適応」とは? また「アイデンティティ」について探った。
午後には四つの特定課題分科会(「教育のグローバル化(IBと日本の教育の融合の視点から)」「コロナ渦におけるICTの活用」「派遣体験のカリキュラム化(国際理解教育の目標による一般化を通して)」「日本人学校のインターナショナル化(日本人学校のこれからの在り方について)」)が開かれ、参加者はそれぞれ一つを選んで出席した。
さらに「現職派遣教師への道」「シニア派遣教師への道」「在外教育施設の未来像」というテーマに分かれてのトーキングテーブルが行われた。
すべてが対面とはならない開催であったが充実したプログラムと有意義な発言が多く見られ、今後の海外子女教育・帰国子女教育の発展がますます期待される大会となった。
全海研は日本人学校や補習授業校への派遣教員経験者が結成しているNPO法人で、1974年に発足。海外子女教育・帰国子女教育・国際理解教育・外国人子女教育・日本語教育・補習校教育・教員研修教育の実践と研究のため、各都道府県組織と連携しながら活動を続けている。
全国大会は発足の翌年から開かれていて、今年は「『世界と子どもをひらき、つなぎ、つむぐ教育をめざして』〜ネットワークでつむぐ、明日の教育〜」がテーマ。
初日は全国の地方組織代表者を対象に、全国代表者会や研究担当者会、ICT担当者会が実施されたほか、文部科学省による講話があった。
一般公開された2日目は、全海研の滝多賀雄会長と文部科学省総合教育政策局国際教育課の石田善顕課長があいさつに立ち、日ごろの支援に感謝するとともに、それぞれ現場の教師に向けて、「今後の国際理解教育・グローバル教育において、実質的に可能なことをどう行動するかを考えることが大切」、「在外校の子どもたちはグローバル人材の原石。在外での充実した教育、および帰国後にその経験を生かし広めていくことが期待される」と述べた。
続いて海外子女教育振興財団の綿引宏行理事長が登壇し、「在外教育施設における教育の振興に関する法律」の成立に大きく貢献した全海研の活動に敬意を払うとともに、今後、世界が混とんとしていくなか、求められる力は人間にしか持てない「誠実さ」「思いやり」「敬意」であり、学校教育の重要性がいっそう大きくなると話した。さらにJOESが9月6日にスタートさせる「Davos Next」についても、まさに「世界と子どもをひらき、つなぎ、つむぐ教育をめざして」いると紹介した。
その後、元帰国生で本誌のライターでもある在外教育関係ジャーナリストの古家淳氏が、過去の取材記事をふり返り、自身の体験も踏まえて「帰国生としてのアイデンティティの遍歴」と題した記念講演を行った。帰国生にとって「ふるさと」とは? 「適応」とは? また「アイデンティティ」について探った。
午後には四つの特定課題分科会(「教育のグローバル化(IBと日本の教育の融合の視点から)」「コロナ渦におけるICTの活用」「派遣体験のカリキュラム化(国際理解教育の目標による一般化を通して)」「日本人学校のインターナショナル化(日本人学校のこれからの在り方について)」)が開かれ、参加者はそれぞれ一つを選んで出席した。
さらに「現職派遣教師への道」「シニア派遣教師への道」「在外教育施設の未来像」というテーマに分かれてのトーキングテーブルが行われた。
すべてが対面とはならない開催であったが充実したプログラムと有意義な発言が多く見られ、今後の海外子女教育・帰国子女教育の発展がますます期待される大会となった。