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日本人学校・補習授業校に関するシンポジウム「海外駐在時の子どもの教育最新事情」を開催(大阪府立中之島図書館主催・海外子女教育振興財団共催)(2022年7月号)2022.06.20

五月十四日、大阪府立中之島図書館は同図書館本館にて、昨年もしくは今年、日本人学校や補習授業校から帰国した四人の元派遣教師を招いてシンポジウムを行った。
子どもを帯同して海外に赴任しようとしている家族、在外教育施設で働くことを検討している教師や家族、さらに帰国した教師など、約三十人が参加した。
登壇したのは、コロンバス補習授業校の前校長で台北日本人学校にも勤務したことのある岡本健氏、台北日本人学校の前校長でデュッセルドルフ日本人学校にも勤務したことのある近藤裕敏氏、ニュージャージー日本人学校の前教頭で、ミュンヘン日本人学校の教頭も歴任しロサンゼルス補習授業校にも勤務したことのある松浦淳雄氏、ブエノスアイレス日本人学校の前校長でブラッセル補習授業校の校長も歴任しバンドン日本人学校にも勤務したことのある松田弘和氏。
それぞれ自身の豊富な経験をもとに、日本人学校や補習授業校の魅力やメリットおよび課題等について、コロナ禍での対応を含め、写真等も交えて臨場感たっぷりに述べた。
講演から見えてきたのは、ひとことで「日本人学校」「補習授業校」と言っても、その規模や地域によって特色が大きく違うということ。各学校ではその特色を最大限に生かす工夫をしながら、日本人としてのアイデンティティやグローバルな感覚を育み、子ども一人ひとりの可能性を大切に教育にあたっている様子が垣間見られた。
コロンバス補習授業校では、日本の学習のみならず英語がまだ十分に理解できない子どもたちへの支援も行っている。先輩からの「耐えていれば、かならず楽しいと思える日が来るから」といったメッセージなどの紹介もあった。
台北日本人学校は最新式の新校舎が完成したばかり。図書館とグループ学習室を合わせたメディアセンターを持ち、小学部の普通教室は仕切りが開閉可能でオープンスペースも多い。学んでいる子どもたちのはじける笑顔が写真で紹介された。
ニュージャージー日本人学校では日本文化のほか現地に根差した行事も盛んに行われている。警察署や国連国際学校等での校外学習をはじめ、現地校交流や修学旅行などグローバルな体験を通した学びの成果は、高い進学実績に表れている。
ブエノスアイレス日本人学校ではコロナ禍における感染症対策を最優先させながら、小規模で現地にルーツを持つ子どもも在籍していることを生かし、オンラインも駆使して日本の教育と現地に根差した国際理解教育を充実させている。
来場者からは「孫がこれからアメリカに行くので、渡航時期や事前準備、現地校でかかる費用などについて教えてほしい」、「夫が校長としての派遣を希望しているが、妻としての留意点を」といった相談や「海外赴任期間は家族の絆を高める最高の期間ということばが心に残った」、「先生がたの熱意にあふれたお話に勇気を感じた」等の感想が寄せられた。
コーディネーターを務めた海外子女教育振興財団の菅原光章教育アドバイザーは当日をふり返り、「今回のシンポジウムには、コロナウイルス感染拡大やウクライナ紛争などの世界的な問題があるなか、さまざまな不安や迷いを抱えながら海外渡航を予定・検討されているかたがたが多く参加されていた。シンポジストからの話はとても参考になる貴重なもので、参加者それぞれが前向きな気持ちになれる会になったのではないか」と語った。

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