海外子女教育ニュース

海外子女教育ニュース

海外子女教育振興財団の2020(令和2)年度事業計画と予算が決定(2020年6月号)2020.05.22

公益財団法人海外子女教育振興財団の20年度の事業計画および収支予算書が、本財団の理事により承認された。例年は理事会を開催して議案を審議していたが、本年度は新型コロナウイルス感染拡大の影響により開催を見送り、書面による審議・決議となった。
20年度の事業計画および予算等は次の通り。


(1)2020年度事業計画
■公益目的事業1
海外・帰国子女に対する教育、海外勤務者およびその家族に対する研修、その他の支援
@通信教育(文部科学省補助事業)
帰国後の円滑な学習適応を目的として、義務教育年齢の海外子女を対象にした通信教育「小・中学生コース」を実施する。日々の学習のために国語はブック教材、算数/数学はインターネット教材を提供し、毎月の学習確認のための添削問題等により添削指導を行う。理科・社会(小学3年生〜)は、日々の学習から確認までをネット上で行えるインターネット教材を提供する。さらに、就学前の幼児を対象に、読み聞かせを通して母語である日本語に触れてもらうための絵本の配本サービスを行う「幼児コース」を実施する(補助対象外)。
A外国語保持教室
帰国子女が海外生活で身につけた語学力を保持するために、関東地区五カ所、中部地区3カ所、関西地区2カ所およびWEBサテライトコースにて、英語およびフランス語のクラスを開講する。夏期には、東京・名古屋・大阪においてサマースクールを開講するほか、有識者による講演会や外部機関と連携したワークショップの開催など、受講機会と内容の拡充をはかる。また、受講生の保護者を対象とした帰国子女の進学やキャリア選択につながる講演会や相談会を年複数回開催する。
B講習会
海外赴任者やその帯同家族(配偶者および子女)を対象に、出国前の不安を解消し、海外での生活を充実したものとするための講習会「現地校入学のための親子教室」、「渡航前配偶者講座(WEBコースを含む)」、「赴任前子女教育セミナー」および「渡航前子ども英語教室」を開講する。
C教科書配付(文部科学省依頼事業)
保護者の海外赴任に伴って出国する義務教育年齢の子女に対して、本財団窓口(東京・大阪)で日本の教科書を配付(または送付)する。海外から在外公館経由での追加配付申請があった場合も送付する。

■公益目的事業2
海外の日本人学校・補習授業校等に対する運営上および教育上の支援
D教材整備(文部科学省補助事業)
政府援助対象の日本人学校・補習授業校・私立在外教育施設に対して、日本国内の小・中学校の整備基準に準じて、国庫補助金により教材・教具等を手配し送付する。
E教材斡旋
学校独自の予算より購入を希望するワーク・ドリル類、学校備品、補助教材等を手配し送付する。
F保険の斡旋
文部科学省の依頼により創設した政府派遣教員とその帯同家族を対象とする「医療補償制度」のほか、在外教育施設向けの海外学校傷害保険、海外学校賠償責任保険、海外学校ボランティアサポート保険について、本財団が契約者となり加入の取りまとめ等を行う。
G安全対策援助等
日本人学校・補習授業校を対象に、在籍児童生徒の安全確保を目的とした資金援助を実施する。また、在外教育施設で発生した想定外の自然災害や火災等緊急事態の被害により、児童生徒の当面の授業にも支障を来す場合には緊急の資金援助を行う。
H運営支援
日本人学校・補習授業校の学校運営に関して、教職員の雇用支援、教育活動等への資金援助を行う。また、日本国内の団体が在外教育施設に対して行う教材、図書等の寄贈やコンクール・コンテスト等の広報に関して支援を行う。さらにグローバル人材育成や特別支援教育の推進を目的とした在外教育施設に対する資金援助およびプログラム開発等を行う。
I寄附金の募集
在外教育施設等からの要請に基づき、校舎建設等の資金調達のための寄附金(特定公益増進法人に対する寄附金等)の募集を行う。
Jコンクール
海外での日本語の学習を促すため、海外子女を対象とした文芸作品コンクール(第41回)を開催する。作文・詩・短歌・俳句の四部門について、各部門の優秀者には文部科学大臣賞、各協賛団体賞、海外子女教育振興財団会長賞をはじめとする各賞を、優れた作品が多数認められた学校には学校賞を授与する。

■公益目的事業3
海外・帰国子女教育にかかる教育相談・情報提供・広報・啓発および調査・研究
K教育相談
在外教育施設や帰国子女受け入れ校での教育経験を持つ専門の教育相談員(東京7名・大阪2名)が、出国前から帰国後までの教育事情や学校選択、特別な配慮を要する子女についてなど、教育に関する相談対応を面談(仙台・東京・浜松・名古屋・大阪・広島・小倉・博多ほか)・Eメール(WEB)・電話等の方法により実施する。また、企業や学校等の要請に応じて、国内外で講演会や相談会などを行う。
L情報サービス
海外赴任者やその家族をはじめ、海外進出企業・団体からの問い合わせに対して、必要なアドバイスや情報提供(赴任先の学校、入学手続き、帰国子女の受け入れ校等)を窓口・電話・Eメール等で行う。
M企業・団体会員等への支援
企業・団体が実施する海外赴任者研修等に教育相談員等を講師として派遣し、海外子女教育に関する講演および教育相談を行う。また、企業・団体の海外駐在員派遣業務担当者を対象とした海外・帰国子女教育に関するセミナーを開催する。在外教育施設の基本情報および学費等の調査を行い、その結果を専用サイト上で提供、または資料を配付する。さらに、さまざまな問い合わせに対して、必要なアドバイスや情報提供を行う。
N帰国子女教育支援
海外子女が帰国するにあたり、希望する学校の受け入れ条件や状況が把握できる機会を設けることを目的として、帰国子女受け入れ校による学校説明会・相談会を国内3カ所、海外四地域・18カ所で開催するほか、教育相談員による海外巡回相談を実施する。また、帰国子女の受け入れ校や帰国子女教育に積極的にかかわる機関に対して支援を行うとともに、帰国子女教育に関する学校会員連絡協議会を開催し、帰国子女教育の振興をはかる。
O調査・研究等
在外教育施設や帰国子女受け入れ校に関することを含め、海外・帰国子女教育に関する調査・分析や図書・資料等の収集を行うとともに、必要に応じて海外の現地校等の実態調査を行う。また、海外・帰国子女教育振興のための提言を行う。
P刊行物・資料等配付
各刊行物等を発行・頒布する。
・月刊『海外子女教育』(機関誌)
・『新・海外子女教育マニュアル』
・『帰国子女のための学校便覧』
・『地球に学ぶ』(海外子女文芸作品コンクール入選作品集)
・『海外で暮らして 〜体験したこと、学んだこと〜』(海外子女文芸作品コンクール35周年記念作文選集)
・『英語ナビ』
・『言葉と教育』
・『サバイバルイングリッシュ』
・『ぬりえ さばいばるいんぐりっしゅ』
・『私たちはいかにして英語を失うか』
・『アメリカの現地校に通うということ』
・『インターナショナルスクールに通うということ』
・『日本人学校に通うということ』
・『母語を育てるということ』
・『海外子女教育手帳』
・『母語の大切さをご存知ですか?』
・『現地校入学のために─アメリカ編─』
・『現地校入学のために─イギリス編─』
・『帰国に向けて』
・『お子さんの外国語保持のために』
・『小さな子どもと送る海外生活』
・『海外赴任前のご家族の生活準備教室』
・日本人学校・補習授業校別パンフレット
・ハンカチ「さばいばるいんぐりっしゅ」


(2)2020年度収支予算
経常収益…13億1475万3千円
経常費用…13億2356万2千円
上記承認されたほか、「資金調達および設備投資の見込みを記載した書類」に関する議案が審議され、すべて異議なく承認された。

一覧に戻る