海外子女教育ニュース

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第65回グローバル化社会の教育研究会開催(2018年9月号)2018.08.14

7月23日、65回目となる「グローバル化社会の教育研究会」が聖学院中学高等学校(東京都北区)で開かれ、教育関係者を中心に約20人の参加があった。「国際バカロレア(IB)教育と教員養成──日本における課題と展望」をテーマに、玉川大学大学院教育学研究科教授で国際バカロレア機構(IBO)アジア太平洋地域開発マネージャーでもある星野あゆみ氏が話題提供を行った。
IBとはIBOが提供する国際的な教育プログラム。IBOは1968年にスイスに設立された非営利の教育財団で、146以上の国と地域に5178校(日本は58校)の認定校がある(2018年7月現在)。日本においては13年に文部科学省が「18年までにIB認定校200校を目指す」としたが、16年に「20年までにIB認定校等を200校以上に増やす」と改められている。
星野氏はIBの使命で特に大切にしているものとして「よりよい、より平和な世界を築くことに貢献する、探究心、知識、思いやりに富んだ若者の育成」を挙げ、その教育原理や学習者像、キャリア関連プログラムを含めた一貫教育等に関して概要を解説した。さらにIBの教員資格について説明し、どうすればIBの教員になれるのか、大学院で資格を取得できるカリキュラムや研修ワークショップ、IB教員資格認定コース等を紹介し、学校全体としてのアクションプランを立てる力も必要になると指摘した。
また、日本にはいまの教育を疑問視する危機意識があり、日本の教員は優秀であると述べ、今後の課題として「現職のまま、大学院で学び直しできるような制度の構築」「十年研修や教員免許更新講習のなかにIB関連の研修を組み込んでいく取り組み」等を挙げた。
会場からは「IB教育を受けた卒業生たちは世界で活躍しているのか」「日本にはIBでの学びが入試に生かせる大学は少ないのか」「IB教員に英語力は必要か」等の質問のほか、「(星野氏の講話を聞いて)IBに対する敷居が下がった」「IBの理念は素晴しい。今後、日本の教育が変わる追い風になるのではないか」などの好意的な感想が多く寄せられた。

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