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2020年度(令和2年度)事業報告

=公益目的事業1 海外・帰国子女に対する教育、海外勤務者及びその家族に対する研修、その他の支援=

 

=公益目的事業2 海外の日本人学校・補習授業校等に対する運営上及び教育上の支援=

 

=公益目的事業3 海外・帰国子女教育に係る教育相談・情報提供・広報・啓発及び調査・研究=

 

=附属明細書=



2020年度(令和2年度)収支決算


=公益目的事業1 海外・帰国子女に対する教育、海外勤務者及びその家族に対する研修、その他の支援=
 

  1. 通信教育(文部科学省補助事業)
    帰国後の円滑な学習適応を目的として、義務教育年齢の海外子女を対象にした通信教育「小・中学生コース」を実施した(日本人学校・補習授業校に在籍していない受講生に要する経費に関しては文部科学省より補助がある)。学習指導要領の改訂を機に教材構成をリニューアルした。国語はブック教材、算数/数学はインターネット教材の提供と添削指導を行い、理科・社会(小学3年生から中学3年生対象)ではインターネット教材を提供した。受講生数は次のとおりであった。

                                                (単位:名)
    受講生数 小学生 中学生 日本人学校 補習授業校 その他(補助対象)
    国語・算数/数学 2,847 2,249 598 485 1,037 1,325
    理科・社会 1,750 1,209 541 329 687 734
    実数 2,961 2,323 638 493 1,099 1,369

    海外から送付された国語・算数/数学の添削問題解答用紙は、合計13,943件(小学生11,963件、中学生1,980件)であり、この解答用紙に専門の添削指導者が添削を行い受講生に返送した。また、幼児対象の通信教育「幼児コース」(受講生数462名)を実施した(補助対象外)。

  2. 外国語保持教室
    帰国子女が海外で身につけた語学力を保持するために、関東地区5か所、中部地区2か所、関西地区2か所及びWEBサテライトコースで、英語及びフランス語の授業を開講した。新型コロナ感染症の影響により、4月は中止としたが、5月から7月、1月から3月は主にオンライン授業に切り換えて実施した。サマースクール及び海外スタディツアーの実施は見送った。外部有識者による講演会及び専門家による保護者対象グループカウンセリング等は、全てオンラインにて、受講対象を海外在住者にも広げ実施した。地域別の受講生数は次のとおりであった。

                                     (単位:名)
    レギュラーコース等 サマースクール
    関 東 新宿・代々木・愛宕・
    横浜・船橋     683
    新宿        中止  683
    オーストラリア・スタディツアー  中止
    中 部 名古屋・豊田   250 名古屋       中止 250
    関 西  大阪・神戸    133 大阪        中止 133
    WEBサテライト 290 290
    1,356  1,356

  3. 講習会
    海外赴任者やその帯同家族(配偶者及び子女)を対象に、出国前の不安を解消し、海外での生活を充実したものとするための講習会(「現地校入学のための親子教室」、「渡航前配偶者講座」、「赴任前子女教育セミナー」、「渡航前子ども英語教室」)を開講した。開催回数、受講生数は次のとおりであった。
     
    開催回数 受講生数
    現地校入学のための親子教室 東京6回・名古屋1回 54家族
    渡航前配偶者講座
    「海外生活準備コース」
    東京5回    32名
    同「英会話コース」 東京5回    25名
    同「中国語コース」 開催なし     0名
    赴任前子女教育セミナー WEB58回 743名
    渡航前子ども英語教室 東京5回  25名

  4. 教科書配付(文部科学省依頼事業)
    保護者の海外赴任に伴って出国する義務教育年齢の子女に対して、財団窓口(東京・大阪)で日本の教科書を配付(または送付)するとともに、海外から在外公館経由での追加配付申請があった場合も送付した。配付総数は財団窓口配付(送付含)が35,628冊、在外追加配付が5,597冊、配付した児童生徒数は次のとおりであった。

                                          (単位:名)
    渡航後の就学予定先 日本人学校 補習授業校 その他 在外追加送付
    小学生 2,186 849   320

     3,355

    686
    中学生 276 123 47 446 86
    2,462 972 367 3,801 772



    =公益目的事業2 海外の日本人学校・補習授業校等に対する運営上及び教育上の支援=

  5. 教材整備(文部科学省補助事業)
    日本人学校90校・補習授業校201校・私立在外教育施設2校の計293校に対して、日本国内の小・中学校の整備基準に準じて、国庫補助金を配分し教材・教具等を整備した。

  6. 教材斡旋
    学校の依頼に応じて、学校独自の予算により整備する学校備品、教材・教具、文房具・消耗品類、教科書改訂に伴い必要となる教師用指導書のほか、ワーク・ドリル等の補助教材等を手配し送付した。日本人学校79校、補習授業校140校、私立在外教育施設3校、その他在外教育施設10校の計232校より、年間1,148件の斡旋依頼(取扱額258百万円)、140件の見積依頼があった。

  7. 保険斡旋
    ●文部科学省の依頼により政府派遣教師専用に創設した医療補償制度について、海外赴任する在外教育施設の政府派遣教師本人及びその帯同家族を対象に、医療費等に係る保険について財団が契約者となり、1,172家族2,516名の会費徴収等加入事務の取りまとめを行った。
    学校保険については、日本人学校42校、補習授業校13校の計55校に海外学校傷害保険、計3校に海外学校賠償責任保険、計6校に海外学校ボランティアサポート保険の仲介斡旋を行った。

  8. 安全対策援助等
    在籍児童生徒の安全確保を目的として、援助申請48件のうち、チカラン日本人学校ほか24件、メルボルン補習授業校ほか12件の合計38件に対して資金援助(6,082千円)を行った。

  9. 運営支援
    ●教員確保(政府派遣教師を除く)について、アグアスカリエンテス日本人学校ほか24校に対して学校採用教員57名の雇用支援を行った。また、グアナファト日本人学校ほか5校に対して学校採用教員13名の雇用補助を行った。
    ●在外教育施設の教職員等に関する求人・求職情報の専用サイト「日本人学校等学校採用教員雇用管理システム」上に在外教育施設による求職情報の掲載並びに登録者の閲覧機能を雇用補助のサービスとして提供した。
    ●他の在外教育施設の模範や参考となる教育活動等の支援を目的とする教育活動等援助を実施し、援助申請5件のうち、ニューヨーク日本人学校ほか1件、バリ補習授業校1件の合計3件に対して資金援助(406千円)を行った。
    ●ベルマーク教育助成財団ほか、10企業・団体の図書寄贈やコンクール後援、資料配付、広報等について側面から支援した。
    ●日本国内のGIGAスクール構想に準じ、また、日本人学校の児童生徒の学びの保障を図り、非常時でも途切れない教育体制を確立するために、「児童生徒および教師用の1人1台コンピュータの整備」を実施した。コンピュータは1台につき50%(上限22,500円まで)の補助範囲で日本人学校77校、私立在外教育施設2校で合計8,780台を整備し、約186百万円を補助した。また、「ICT支援員配置支援」も実施し、日本人学校11校に対し、約6.2百万円を補助した。さらに、「ICTを活用した教育体制構築に関する実証事業」を実施し、実証事業で採択した日本人学校49校、私立在外教育施設1校に対して、ICT教育の有識者による助言を行い、より効果的な学びの実現を支援するとともに約191百万円を補助した。
    ●財団が在外教育施設向けに提供しているサービスや情報を在外教育施設が利用できる「在外教育施設専用サイト」を運営した。
    ●在外教育施設における高度グローバル人材育成を目的としたプログラム研究・開発を外部有識者及び在外教育施設15校と共働で行い、当該在外教育施設に教育及び資金援助等を実施した。今年度は出張訪問に代えてオンラインを活用して指導助言を行い、公開研究会等も開催した。
    ●政府派遣教師による現地教育事情等に関する調査・研究最終報告書や帰国後の教育実践報告を「グローバル教師ポータルサイト」にて発信、またコロナ禍における在外教育施設の取組についても収集し、国内外への情報提供を行った。

  10. 寄附金募集
    特定公益増進法人に対する寄附金として、シンガポール日本人学校ほか4校に対する寄附金(特定寄附金)の受け入れを行い、56百万円(87件)の寄附があった。

  11. コンクール
    海外での日本語の学習を促すために、海外子女を対象とした文芸作品コンクール(第41回)を開催した。作文・詩・短歌・俳句の4部門について、在外教育施設等から合計12,258点の応募があり、各部門の優秀者には文部科学大臣賞、各協賛団体賞、海外子女教育振興財団会長賞等を、優れた作品が多数認められた学校(20校)には学校賞を授与した。


    =公益目的事業3 海外・帰国子女教育に係る教育相談・情報提供・広報・啓発及び調査・研究=

  12. 教育相談
    在外教育施設や帰国子女受入校での教育経験をもつ専門の教育相談員(東京7名・大阪2名)が、出国前から帰国後までの教育事情や学校選択、特別な配慮を要する子女のことなど、教育に関する相談対応をEメール・電話・WEBオンラインで実施した(対面の面談相談は中止)。また、企業や学校等の要請に応じて、国内外で講演会や相談会などを行った。取扱件数は、教育相談室で行った合計1,084件(東京888件、大阪196件)であった。

  13. 情報サービス
    海外赴任者やその家族をはじめ、海外進出企業・団体からの問い合わせに対して、必要なアドバイスや情報提供(赴任先の学校、入学手続き、帰国子女の受入校等)を窓口・電話・Eメール等で行った。

  14. 企業・団体会員等への支援
    ●企業・団体が実施する海外赴任者研修等に教育相談員等を講師として派遣し、海外子女教育に関する講演及び教育相談を行った(派遣数23回、参加者数388名)。
    ●企業・団体の海外人事担当者及び帰国生受入校の受入担当者を対象とした海外・帰国子女教育に関する「基礎講座」をオンラインで開催した(企業等33社36名、学校19校23名参加)。
    ●企業・団体の海外人事担当者を対象に「駐在員子女の一時帰国・本帰国の現状と留意点〜教育相談の現場から〜」をテーマとするセミナーをオンラインで開催した(企業・団体会員80社97名参加)。
    ●在外教育施設の基本情報及び学費等の調査を行い、その結果を会員専用サイト上で提供、または資料を配付した。

  15. 帰国子女教育支援
    ●海外子女が帰国するにあたり、希望する学校の受入条件や状況が把握できる機会を設けることを目的として、帰国子女受入校による「学校説明会・相談会」をオンラインで開催した(参加校・団体等の数は140校・団体、参加人数(概数)は約2,600名)。なお、海外での開催は中止した。
    ●帰国子女の受入校や帰国子女教育に積極的に関わる機関に対して支援を行うとともに、帰国子女教育に関する学校会員連絡協議会をオンライン(1回)で開催し、帰国子女教育の振興を図った。

  16. 調査・研究等
    ●在外教育施設や帰国子女受入校を含め、海外・帰国子女教育に関する調査・分析や図書・資料等の収集を行った。
    ●政府や議員連盟等に海外・帰国子女教育振興のための要望事項を伝えた。

  17. 刊行物・資料等配付
     次の刊行物等を発行・頒布した。
    1. 機関誌『海外子女教育』(月刊)
    2. 書籍『新・海外子女教育マニュアル』
    3. 書籍『帰国子女のための学校便覧』(年刊)
    4. 書籍『地球に学ぶ』(海外子女文芸作品コンクール入選作品集・年刊)
    5. 書籍『海外で暮らして〜体験したこと、学んだこと〜』(海外子女文芸作品コンクール35周年記念作文選集)
    6. 書籍『英語ナビ』
    7. 書籍『言葉と教育』
    8. 書籍『サバイバルイングリッシュ』
    9. 書籍『ぬりえ さばいばるいんぐりっしゅ』
    10. 書籍『新・私たちはいかにして英語を失うか』
    11. 出版物『アメリカの現地校に通うということ』
    12. 出版物『インターナショナルスクールに通うということ』
    13. 出版物『日本人学校に通うということ』
    14. 出版物『母語を育てるということ』
    15. 出版物『海外子女教育手帳』
    16. パンフレット『母語の大切さをご存知ですか?』
    17. パンフレット『現地校入学のために −アメリカ編−』
    18. パンフレット『現地校入学のために −イギリス編−』
    19. パンフレット『帰国に向けて』
    20. パンフレット『お子さんの外国語保持のために』
    21. パンフレット『小さな子どもと送る海外生活』
    22. パンフレット『海外赴任前のご家族の生活準備教室』
    23. 日本人学校・補習授業校別パンフレット
    24. 物品『はんかち さばいばるいんぐりっしゅ』