海外子女教育ニュース

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学校会員連絡協議会を開催(海外子女教育振興財団)(2018年1月号)2017.12.15

海外子女教育振興財団は11月20日、金沢工業大学大学院虎ノ門キャンパス(東京都港区)において、本財団の維持会員である帰国生受け入れ校の関係者を対象に「今後の帰国生受け入れについて〜帰国生の特性と受け入れ校の役割を考える〜」というテーマで協議会を開催した。同会は各校の受け入れ体制をさらに魅力的なものにしていただくための情報交換の場として毎年、テーマを決めて行われている。46の学校や大学、企業から54人の参加があった。
はじめに、本財団の中村雅治理事長があいさつに立ち、日ごろの支援に感謝するとともに、海外子女の動向や今後の教育改革について触れ、「大学入試改革や次期学習指導要領が全面実施される2020年以降はグローバル化の方向性が不確定。それに伴い日本の教育界は大きな変化を迎えることが予想される」と注意を促した。
続いて、首都大学東京国際センター准教授の岡村郁子氏が「帰国生のグローバルな力とは」をテーマに、800人余りの帰国生への質問紙およびインタビュー調査の結果をもとに講演した。帰国高校生のグローバルな力として「外国語力」「国際人としての態度」「対人関係力」「国際的知識・経験」「自己表現力」「日本人としての自覚」、大学生では「社会性」「学力」「日本文化への思い入れ」「公正さ」「視野の広さ」「コミュニケーション能力」「積極性」が挙げられ、帰国生受け入れ校や家族のサポートが強いほど、それらの力が伸びるという研究結果が示された。また大学で帰国生を受け入れる際には「専門を学べる学習言語」と「書くスキル」が重要であると述べた。
次に、渋谷教育学園渋谷中学高等学校副校長の高際伊都子氏が「グローバル化と学校教育〜渋渋のこれまでの取り組みから〜」と題した講演を行い、時代背景と共に同校の歴史や取り組み等について紹介した。「自調自考」を基本理念とし、高い倫理感と国際人の資質を身につけさせることを目標にしている同校では「多様性のある学校にしたい」との思いから帰国生や留学生を積極的に受け入れ、海外留学も手厚くフォロー、海外の高校生との交流にも力を入れている。「生徒はもちろんのこと、学校も保護者も共に上昇していく環境が理想。先生や保護者が一体となり、生徒への動機づけをいかにはかっていくかが大切」と述べた。
質疑応答では、「渋渋の学校パンフレットがシンプルなのはなぜか」等、絶え間なく挙手が続いた。終了後、参加者からは「帰国生の特性やその能力を伸ばす環境について整理でき、とても参考になった。今後に生かしていきたい」等の声が聞かれた。

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