海外子女教育ニュース

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かけはしセミナー2017(関西帰国生親の会かけはし)(2017年8月号)2017.07.19

関西帰国生親の会「かけはし」は、5月27日、イオンコンパス大阪駅前会議室において、今年度のセミナーを開催した。ゲストには応用言語学と外国語教育を専門とし、日本英語検定協会理事、小学校英語指導者認定協議会理事も務める上智大学言語教育研究センター教授・副センター長の藤田保氏を迎え、「英語教育改革の現状と今後の展望〜入試改革の動向を踏まえて〜」というテーマで講演と話し合いの会を行った。
同会は一九八四年に結成された帰国生の保護者によるボランティア団体で、海外子女や帰国生のための教育支援を中心に活動している。今回のセミナーには、学校の教員や企業関係者、帰国生、保護者など約四十名が参加した。
まず藤田氏は、2020年から施行される新学習指導要領について「今回は大学入試の改訂も伴うことから、初めてともいえる大きな変革だ」と指摘した。小学校で外国語活動が前倒しされ、中学高校段階では英語の授業が基本的に英語で行われることになる。さらに英語を他教科や学校行事と関連づけること等により、使えなくても聞けばわかる「受容語彙」も増え、年齢相応の話がわかり、身近なことや社会的テーマについて話せるようになることが期待されていると解説。「聞く・読む・書く・話す(やりとり、発表)」の四技能の育成に力を入れ、その能力を検証するテストも導入される予定だと説明した。
また大学入試では現行のセンター試験が廃止され、英語に関しては2024年から民間の資格・検定試験で四技能を評価する形式になると紹介した。これまで実用英語と受験英語の不一致が指摘されてきたが、入試で「四技能」をはかることで、その一致を目指すのが目的だという。藤田氏は「海外で身につけたものを活用できる帰国生にとっては、有利な改革ではないか」と締めくくった。
続いて行われた質疑応答・座談会では、新指導要領の教育現場における達成見込みや教員養成、母語の確立と英語学習、英語保持指導法に関することなど、多岐にわたる質問が出た。加えて、大学入試で導入される民間の資格・検定試験についての詳しい解説もあり、参加者は大きな関心を示していた。
*セミナーの詳細は9月に発行される『帰国生への学校案内《関西》2018』に掲載される予定。

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