国内学校(帰国子女受入校)関係者のみなさま

学校会員連絡協議会 過去の開催

2014年度 学校会員連絡協議会(東京・2015/3/23開催)2017.10.02

 海外子女教育振興財団は3月23日、真福寺会議室(東京都港区)において、同財団の維持会員である帰国生受け入れ校の関係者を対象に協議会を開催した。

 この会は各校の受け入れ体制をさらに魅力的なものにしていただくための情報交換の場として毎年行われている。

 当日は北海道や関西を含め55の小学校・中学校・高等学校・大学から72人、企業から教育相談員等4人の参加があった。

 はじめに同財団の事業部情報サービスチームの田嶋宏光主任が「本年度活動実績と次年度活動予定」を説明し、日ごろの支援に感謝の意を表するとともに今後の協力体制にいっそうの理解を求めた。 

 続いて中村雅治理事長が「海外子女教育の将来について考える」と題し講演を行った。外務省調査による地域別の「就学形態別在留邦人子女数」を紹介しながら海外子女の現状や傾向を説明。同財団が創立40周年記念事業の一環として行った「帰国児童・生徒教育に関する総合的な調査」の研究報告書を参考に、今後の帰国子女教育には「グローバルな学力の育成」という視点を打ち出すことが重要だと語り、21世紀を生きる人材が必要な能力としてACT21S≠ェ中心となって特定した「批判的思考力」「コミュニケーション力」等、10のスキルを紹介した。さらに日本企業のみならず国としてもグローバル化等に対応する人材力の育成強化は日本再興戦略の柱であり、「在外教育施設における質の高い教育の実現及び海外から帰国した子どもの受け入れ環境の整備を進めること」が求められていると述べた。

 次に、「帰国児童・生徒教育に関する総合的な調査」の研究メンバー代表を務めた目白大学長の佐藤郡衛氏が「海外子女教育と帰国生受入の将来について考える」をテーマに講演した。まず帰国生受け入れ校の現状を説明。時代の変化に伴い多様化している帰国生と学校とのマッチングの重要性を説き、学校に対して受け入れ体制の特徴や卒業生に関する情報等を積極的に「発信」してほしいと促した。加えて近年、帰国児童生徒教育のカテゴリーの曖昧さから、その成果を発表・共有する場が少なくなり世論を喚起できていないことに警鐘を鳴らし、帰国児童生徒教育が学校や社会を変える力になることを広く訴える必要があると述べた。最後に受け入れ体制を整備するにあたり必要なものとして、行政に対しては「実態把握のための調査」を、学校に対しては「学校同士での教育実践の共有化」「異文化理解・多文化共生教育の導入」「適応教育の充実」「グローバルな学力育成のための教育」を挙げた。

 質疑応答では、「帰国生をグローバル人材のモデルとして生かしていくためにはどうしたらいいのか」「帰国生への単位を認定する際は一般生と同じレベルまで求めてよいのか」「企業が求めるグローバル人材像で重視される社会人基礎力とは何をさすのか」「海外子女教育や帰国子女教育の全体を底上げしていく意義は何か、各学校はどんな取り組みをすればよいのか」等の質問があったほか、「受け入れ校それぞれの成果を議論したり、発信したりするような場がほしい」との要望も聞かれた。

 終了後、参加者からは「講演がわかりやすく、頭の中を整理しながら聞けた。さっそく本校で何ができるのかを探り、すぐにでも実践していきたい」「企業が求めるグローバル人材について聞けたのは有意義だった。本校の教育にどう結びつけていけばよいのか考えさせられた」「帰国生の受け入れに実績がある学校の先生と話すことができ、参考になった。今後も連絡を取り合いたい」等と意気込みを語る姿が多く見られた。

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